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アジャイルソフトウェアマネジメントを考える - その

 しかし一方で、ソフトウェアエンジニアリングの世界でも、従来の常識に照らし合わせると、非常識といわれるに違いない生産性向上の事例が相次いでいます。

 David Andersonは、書籍”アジャイルソフトウェアマネジメント”の中で、4倍の改善は容易だ。いや、10倍だって確実に可能だ、と言っています。今の5倍の仕事を、いま要している半分の時間でこなすことを想像してみてほしい、と問いかけているのです。

 これも刺激的な問いかけだと思いませんか。私は例えば中国へのオフショア開発を行うプロジェクトに関与することがありますが、誤解を恐れずに言うと、「うまくないやり方だ」というのが率直な感想です。

 なにがうまくないかというのはさておき、David Andersonは、「もし、アジャイル方法論が9ヶ月以内に4倍の改善結果をもたらすとしたら、企業は、向こう3年〜4年のコスト削減を約束するインドのITベンダーに対して、アウトソースしたりするだろうか。」とも言っています。オフショア開発が比較的成功していると考えられる米国においても、懐疑的な見方があるんですね。

 ともあれ実際に、欧米における成功事例には、わたしの貧弱なボキャブラリーではめざましいとしか言えない事例がいくつか出てきています。例えば、書籍”ソフトウェア プロダクトライン”によれば、ディーゼルエンジンの制御システムを開発する Cummins社は、工数を250人月から2〜3人月に削減・・・

 250人月から2〜3人月というのは、さすがに経験がありませんが、”最新のテクノロジー”なしに、まったく難しいことをしたわけではないのに、生産性2倍というのは私の身近なところでも起きはじめているんですよ。

 ここでの問いは、どうやったらこのような生産性向上が達成できるかということです。

   つづく