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2010年05月24日

参考文献解説No.002:『要求開発ワークショップの進め方』

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No.002

『要求開発ワークショップの進め方』
エレン・ゴッテスディーナー著
成田光彰 訳
三島邦彦/前田卓雄/宗雅彦 監修
日経BP社刊
ISBN978-4-8222-8323-0

米国でビジネスアナリシス/ソフトウェア要求の指導的立場にあり、現在、もっともアクティブなコンサルタントであるエレン・ゴッテスディーナーによる『要求開発ワークショップの進め方』です。

エレンはBABOKの最新版 BABOK v2.0の開発においても、そのベースとなる『要求ロードマップ』を提供したり、現在、鋭意開発中の『BABOK Agile Extension』でも指導者として活躍を続けています。
※エレンのEBG Consulting社は弊社のパートナーでもあります。

本書は、現代のビジネスアナリシス・要求開発の成功において、ファシリテーションのしめる役割が非常に重要になっていますが、一冊まるまる、BA・要求開発におけるファシリテーションの進め方を解説しているという意味で、とても貴重なものです。

またわたし個人としては、要求分析テクニックの適用方法に関して、千差万別な現場の状況に適合して、どのような道筋で要求分析を適応すべきかの戦略を解説した『ワークショップのナビゲーション戦略』と、そのケーススタディは大変重宝しています。

弊社トレーニングコースでも解説していますので、ご関心ある方はお問い合わせくださいね。(宣伝でした)

Karl Wiegersの優先度評価テンプレート

弊社のBA・要求開発トレーニングコースで紹介しているKarl Wiegersの優先度評価テンプレートを公開します。

Karl Wiegersの要求優先度評価テンプレート

要求の優先度付けは欠かすことができないプラクティスであるにも関わらず、実行が困難なプラクティスのひとつです。

Karl Wiegersの優先度評価手法は、ユーザーにとっての価値、技術リスク、コスト全体を俯瞰して優先度評価することができる優れた手法です。

2010年05月17日

『アジャイルビジネスアナリシスと要求開発』

かねてから準備を進めていた『アジャイルビジネスアナリシス』『アジャイル要求開発』トレーニングコースですが、いよいよ本日から提供開始いたします。

このコースは、次世代BABOKとしてIIBAで開発が進んでいる"Agile Extension"こと、"Agile Business Analysis"の動きを先取りして日本で初めて提供するものです。

ところでなぜこの"Agile Business Analysis"が次世代なのでしょうか。

レポート『BABOKの本当の使いこなし』(申込みはこちら)でも解説してありますが、じつは米国において"Agile Business Analysis"は、”次世代”でもなんでもなく、現在”主流”のアプローチなのです。

例えばForrester Researchの調査によると、"Agile Business Analysis", "Lean Business Analysis"といったアジャイル系のビジネスアナリシスを実践しているビジネスアナリストは、それぞれ41%と10%ですから、明らかにウォーターフォールアプローチを置き換えて、成長期に入っているアプローチなのです。

ですから、日本においては次世代でも、米国では現在”必要”なアプローチですから、IIBAとしてはどちらかというと後追いで開発をしているというところでしょうか。

そこでこのブログでは、米国で主流になってきた「アジャイルビジネスアナリシス」にどのようなメリットがあって主流になってきているのか、「アジャイルビジネスアナリシス」を実践するさいの考え方について、紹介していきたいと思います。

レポート『BABOKの本当の使いこなし』配信中です

レポート『BABOKの本当の使いこなし』を無料配信中です。

超上流の課題解決の切り札として紹介されることが多いBABOKですが、残念ながら、その本質がよく理解されているとは言い難い現状があります。

はたしてBABOKはわたしたちにどのような価値を提供するのでしょうか?

つまりどのような問題の解決に有効なのでしょうか?

超上流の課題解決を導く銀の弾丸・魔法の杖のように解説されることもありますが、本当にそうなのでしょうか?

わたしはそれについてはかなり否定的です。

BABOKを活かして、超上流の実務の課題解決をはかるためには、必要なことがあります。

そこでこのレポートは、BABOKの価値を理解して、"本当に”使いこなすために必要な基本原則を解説しています。

また現在、開発が進行している次世代BABOK"Agile Extension"についてもふれています。

ご関心がある方は、<こちらから>お申込みください。

参考文献解説No.001:『要求開発と要求管理』

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No.001

『要求開発と要求管理』
Karl E. Wiegers著
田沢恵、溝口真理子 訳
宗 雅彦 監修
日経BPソフトプレス刊
ISBN4-89100-529-7

IIBA日本支部のBA研究部会や、MPUFの次世代RFP研究会で活動をしていると、さまざまな方から推奨参考文献を教えてほしいというご依頼を受けます。

ビジネスアナリシスと銘打った書籍はまだまだ数が少なくて、英語のものが何冊かという現状で、それもCBAPというBABOKに関連する資格認定制度向けのものが多いという印象です。

一方、要求開発や要求定義に関連する書籍は、日本語、英語とりまぜて大量に出回っている現状ですから、どれを読んだら良いのか、どれから読んだら良いのか、悩むのも当然かと思います。

実際、わたしの本棚にある要求関連の書籍を数えたら、分析モデリング関連の書籍も含めて、ざっとで100冊近くあるので驚いてしまいました。

そうはいっても、実際、すべて読んでいるわけではなく、読み始めたけどつまらないので読むのをやめた、というものも大量にあるわけです。

そこでかなり私個人のバイアスが入るのは必定ですが、わたし個人の経験からして、有用と思われる参考文献をとりあげて、簡単な解説(といいますか感想)をしようというのが、この参考文献解説の目的です。

ですから網羅的な参考文献データベースには決してならないと思います(笑

ともあれ栄えある参考文献解説No.001は、Karl Wiegersの『要求開発と要求管理』です。

これを一番に取り上げた理由は、もちろんKarl WiegersがEllen Gottesdienerと並んで弊社のビジネスパートナーであり、またわたしが出版に携わった要求関連書籍のNo.1からですが、理由はそれだけではありません。

Karl Wiegersと言えばやはり『ソフトウェア要求』が定番で、一冊だけ読まなければならない本を指定してくれ、と言われれば『ソフトウェア要求』が良いと思いますが、内容が濃いだけに、ちょっとだけ敷居が高いかもしれません。

実際、いまだに読み返すと、新しい発見をしたりすることがあります。

そこでこの『要求開発と要求管理』ですが、原著タイトルは"MORE ABOUT SOFTWARE REQUIREMENTS"となっており、実は『ソフトウェア要求』の続編なんですね。

しかし『ソフトウェア要求』の内容をコンパクトにまとめているので、これだけ読んでも完結できますし、"ユースケースポイント法”といった比較的新しい技法の解説も加わっていますので、まずはざっと『要求開発と要求管理』の全体を理解したい人には良い書籍だと思います。

それでは『要求開発と要求管理』で解説されているKarl Wiegersの10の宇宙の真理から、ひとつだけ取り上げてコメントしてみたいと思います。

宇宙の真理 #2
要求開発は発見と発明のプロセスであり、収集のプロセスではない

わたしが知っている限り、要求の収集(gather)という言葉を使うのをやめて、引き出し(elicit)と言い出したのは、Karl Wiegersが最初だと思います。

Karl Wiegersはそういった意味では要求開発・要求定義に強い影響を与えていて、BABOKも採用している3レベルの要求モデルを最初に提案したのも彼ですね。

最近は要求開発関連のコンサルタントをおやすみしているようなので、Karl Wiegersから新しいリソースが提供されないのは非常に残念なことです。

著者紹介

このブログの著者である宗雅彦の自己紹介です。

宗雅彦

株式会社サイクス 代表取締役・プリンシパルコンサルタント
IIBA日本支部  研究担当理事・ビジネスアナリシス研究部会部会長

『必要なソフトウェアを、必要なときに、必要な分だけ』

圧倒的な生産性での高品質な情報システム・組み込みソフトウェアの獲得を支援することで競争力あるビジネスの創発と発展への貢献をめざして活動しています。

BABOK(R)日本語版を発刊するIIBA日本支部では、「BABOK v2.0日本語版」翻訳プロジェクトマネージャ・監修をつとめるとともに、ビジネスアナリシス研究部会で『ビジネスアナリシスの実践研究』を推進しています。

またIIBA本部のBABOK v2.0拡張プロジェクト - Agile Extension - のプロジェクトメンバーとして "アジャイルビジネスアナリシス"の実践研究にも注力しています。